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WAVE治療

Water Vapor Energy Therapy

WAVE治療|みずほ台泌尿器科|富士見市みずほ台にある泌尿器科

Water Vapor Energy Therapy

前立腺肥大症治療の新たな選択肢
経尿道的水蒸気治療
WAVE治療:Water Vapor Energy Therapy

  • 水蒸気の対流を利用して効率的に
    水蒸気の対流を利用して
    効率的に
  • 平均治療時間は10分未満
    平均治療時間は
    10分未満
  • 自然吸収による組織の退縮
    自然吸収による
    組織の退縮

WAVE治療

2023年5月、当院は前立腺肥大症に対する最新の治療機器である「Rezumシステム」を導入しました。
当院では、前立腺肥大症による排尿症状でお困りの方に対する新たな治療選択枝として、このRezumシステムによる経尿道的水蒸気治療(以下WAVE治療:Water Vapor Energy therapy)を行っています。前立腺肥大症によりカテーテル留置を余儀なくされた方、内服治療で十分な効果が得られなかった方、様々な合併症により長時間の全身麻酔に適さない方などに、お体への負担が少ない新しい選択肢を提案します。

治療の概要

WAVE治療は、前立腺肥大症の手術方法の1つで、水蒸気を利用して前立腺肥大症を治療する医療機器です。水蒸気が、肥大した組織内に広がり、細胞を壊し、その細胞が体内に自然に吸収されていくことで、前立腺肥大症に伴う症状を緩和します(図1)。この治療は、前立腺肥大症を低侵襲に治療する、新しい手術療法です。日本では行政の承認を2021年10月13日付けで取得しましたが、欧米では5年以上の実績があり、治療が安全に進められること、また治療の効果があることが、示されています。

図1
図1

治療の方法

図2
図2

当院のWAVE治療は、腰椎麻酔で実施します。下半身の感覚をブロックすることで痛みなく治療を受けていただき、治療後数時間でご帰宅いただくことができます。
麻酔をした後、デリバリーデバイス(図2)を患者様の尿道より入れます。デリバリーデバイスの先端からは水蒸気を送り出す針が出るようになっており、内視鏡で確認しながら適切なところで針を前立腺の肥大した組織に直接差し込み、水蒸気を注入します。水蒸気は、前立腺組織の間質と呼ばれる、スペースの部分を伝って充満します。水蒸気は約103℃ですが、前立腺は体温と同じですので、水蒸気が前立腺細胞に触れて温度が下がることで、水蒸気治療を行った部分が約70℃になります。この過程で治療部分の前立腺細胞は破壊され、その後約1~3か月かけて自然に体内に吸収されていきます。こうして、肥大していた前立腺が小さくなり、前立腺肥大症からくる下部尿路症状が緩和されます(図3)。

図3
図3

図3

治療の特徴


図4
(ボストン社ウェブサイトより転用)

WAVE治療は、前立腺肥大症の症状を評価する指標であるIPSS(国際前立腺症状スコア)や尿の勢いを測定した数値において、長期間の有効性が報告されています(参考文献1, 2)(図4)。
また、5年間での再手術率は4.4%であり、3年目以降は新たに手術が必要になった患者さんはいないとされています(参考文献1, 2)。
また、WAVE治療は、前立腺を針で数か所刺すだけであり、従来の手術のように電気やレーザーで前立腺の組織を傷つけることがありません。したがって、身体へのダメージがとても少ない手術であるといえます。前立腺肥大症に伴う症状を有する方で、全身状態が不良で合併症の危険性が高い方、高齢もしくは認知機能障害のため術後せん妄や身体機能低下のリスクが高い方にメリットがあります。

参考文献

1. McVary KT, Gittelman MC, Goldberg KA, et al. Final 5-year outcomes of the multicenter randomizedsham-controlled trial of Rezūm water vapor thermal therapy for treatment of moderate-to-severe lowerurinary tract symptoms secondary to benign prostatic hyperplasia. J Urol. 2021 Sep;206(3):715-24
2. McVary KT and Roehrborn CG. Three-year outcomes of the prospective, randomized controlled RezūmSystem Study: convective radiofrequency thermal therapy for treatment of lower urinary tract symptoms dueto benign prostatic hyperplasia. Urology. 2018 January; 111: 1-9.
* Results from different clinical investigations are not directly comparable.

当院での治療の流れ

当院ではこのWAVE治療を日帰りで実施しております。事前に準備していただくことや食事の制限などは特にありません。
処置後は一時的に足が動きづらくなりますので、治療当日は自動車やバイク、自転車などの運転はできません。

当院での治療の流れ1

10:30 来院

当院での治療の流れ2

10:40 尿検査・診察

当院での治療の流れ3

10:45 抗菌薬の点滴投与

当院での治療の流れ4

11:15 腰椎麻酔開始

当院での治療の流れ5

11:30 WAVE治療開始

当院での治療の流れ6

11:40 WAVE治療終了 尿道カテーテル留置

当院での治療の流れ7

14:30 術後診察の後帰宅

当院での治療の流れ8

~治療後約1週間から1ヶ月でカテーテル抜去

お問い合わせ

治療にご興味がある場合、また適応や手術の合併症などのご質問があれば、以下にお問い合わせ下さい。

みずほ台泌尿器科 岡部 尚志
電話番号:049-293-8174(代表)