医学的に、尿を貯めたり出したりすることに関係する不快な症状を「LUTS(Lower urinary tract symptoms:下部尿路症状)」と呼びます。下部尿路症状は、大きく3つに分けられます。それは、排尿症状、蓄尿(ちくにょう)症状、排尿後症状です。
- 排尿症状:尿を出すことに問題がある症状で、「尿が出にくい」、「尿の勢いが弱い」、「尿をするのにお腹に力をいれる」などが主な症状自覚です。
- 蓄尿症状:尿を溜めることに問題がある症状で、「尿が近い」、「夜間排尿のために起きる」、「尿がもれる」などです。
- 排尿後症状:排尿した後の症状で、残尿感、つまり「排尿後にまだ膀胱に尿が残った感じ」と言った症状、また、排尿後尿滴下と呼ばれる「排尿後下着をつけてから、尿が少しもれてくる」といった症状も挙げられます。
多くの患者様では、これらの症状が複合してみられます。
ここでは、患者様が訴えることの多い1と2について解説していきます。