PSAが基準値より高く、直腸診や超音波検査などから総合的に前立腺がんが疑われる場合に前立腺針生検が行われます。生検によって採取された前立腺のサンプルを顕微鏡で評価してがんの有無や大きさ、がん細胞がある場合はその細胞の形態などを評価します。前立腺がんの確定診断のためには必須の検査です。
実際には、PSAの値が高く、診察や検査により前立腺がんの疑いがあり、患者様に前立腺針生検の必要性、メリット•デメリット、合併症などを説明した上でご希望があり同意をいただいた場合に前立腺針生検を行います。
当院では、抗菌薬の点滴をした後に、サドルブロックによる脊髄くも膜下麻酔で痛みを感じない状態にした後、肛門から超音波を入れて前立腺を観察しながら針で12箇所サンプルをとってきます。肛門から指で止血をして終了です。
痛みはほとんどなく、処置自体は20分以内に終わります。安全に日帰りで行うことができますのでご安心ください。
詳細は患者様ごとに個別にお話しさせていただきます。
※ただし、抗凝固薬・抗血小板薬(血液をサラサラにする薬)を内服している方や重度の合併症 (重度の糖尿病や心臓病、脳梗塞など) をお持ちの方は近隣施設へご紹介することがあります。